公益財団法人長野県産業振興機構

文字サイズ
背景色

二人の後継者に、分社化により事業承継の道筋をつけた親族内承継

事業者名

有限会社ソットラルベーロ

事業内容

飲食業

事業者データ

  • 代表者/木下 領
  • 所在地/飯田市鼎中平2344-1
  • 従業員数/11名
  • 連絡先/0265-23-7111

活用した補助金・支援制度等

事業承継専門家派遣

企業の現状及び支援の経緯

木下社長が昭和56年、飯田市鼎中平において喫茶店「アンブリン」を開業、平成11年売上拡大により現社名に変更になりました。平成12年、業態転換し飯田市鼎名古熊にイタリアンレストラン「ソットオーリオ」を新築開店、地域の一番店となっています。平成22年「ソットオーリオ」隣りに菓子製造販売店「プラーチド」を開店しました。
社長が70歳を越えたことから、事業承継について真剣に検討したいと考えていましたが、後継者候補である娘婿(レストラン店長)と長男(料理長)に、どのように事業承継をすべきか迷っていました。
ソットオーリオの売り上げは順調でしたが、転貸を受けていた地代の負担が大きく、収益の圧迫要因となっていました。昨年、転貸業者から地代賃借権と建物の買取ができたことから、経営改善と併せ事業承継への取組機運が一気に高まり、支援機関である飯田信金切石支店から、長野県事業承継・引継ぎ支援センターの南信エリアコーディネーターに相談が持ち込まれました。

実施した支援内容

【店舗の内観】

事業承継計画の策定に向け専門家派遣を決定し、二人の後継者への事業承継策として、㈲ソットラルベーロを親会社(不動産管理会社)、ソットオーリオをレストラン部門として分社化する構想を提案しました。
専門家(中小企業診断士)派遣により、賃借権の買取り後の経営改善計画の検証を実施、計画の妥当性の検証ができたことから、不動産賃貸業とレストラン部門の分社化の可能性を検討し、長男彰氏が親会社(不動産管理会社)を承継し、娘婿矢沢氏がレストラン部門を分社化し承継する事業承継計画を策定しました。

支援の結果及び今後の展開等

【写真左から木下社長、彰氏、矢沢氏】

専門家による収益改善への取組シミュレーションに加え、新たな転貸先が決定し、不動産部門の収益改善の目途が立ちました。
2年後を目途に分社型分割を行い、分社したイタリアンレストラン・ソットオーリオの経営権を娘婿矢沢氏に譲ることを決定し、同時に、分割元の親会社(不動産管理会社)は長男彰氏へ代表者変更することを決定しました。

担当部署

公益財団法人長野県産業振興機構 長野県事業承継・引継ぎ支援センター

〒380-0928 長野市若里1-18-1(長野県工業技術総合センター3階)
[TEL] 026-219-3825 [FAX] 026-219-3826
[Email] hikitsugi [at] nice-o.or.jp
※[at]は@に置き換えてください

支援を受けて

自身が70歳を越え、現店舗移転から20年が経過したころから事業承継を考えるようになりました。今回、自身の思いを第三者と共有することで具体的な事業承継計画を作るに至りました。地元をよく知るエリアコーディネーターに相談し、課題を明確にしたうえで様々なアドバイスをいただいた結果であると感謝しております。

代表取締役社長 木下 領

事例一覧に戻る

私たちにご相談ください