
支援活用事例
ウォーキングポールのカーボン排出量算定と地球温暖化防止の取組
事業者名
ポール de アクティブウォーキング研究会
活用した補助金・支援制度等
令和5年度カーボン排出量可視化削減
企業の現状及び支援の経緯
当機構グリーンイノベーション推進部では、カーボン排出量の可視化・削減に向けて県内製造業の支援を行っています。今回はポールdeアクティブウォーキング研究会を構成するポールメーカ3社が製造・販売するウォーキングポールを対象に、環境情報の作成および分析、結果を用いた設計や生産の改善、そして環境情報開示に向けた取組などを行いました。中小企業にとって単独でカーボン排出量の可視化に取組むのは困難を伴うので、長野県工業技術総合センター環境技術部のカーボン排出量の削減支援事業(有料)をベースにして、専門家である一般社団法人サステナブル経営推進機構(以下、「SuMPO」とする。)と当機構を加えた3者による連携にて支援を行いました。

実施した支援内容

目的は、ウォーキングポールを活用した歩行がもたらす健康的な暮らしへの貢献とともに、購入者に企業の地球温暖化対策を適切に伝えるためです。その活動を象徴しながら伝える手段として「自己宣言による環境ラベル」を用いた表現方法も検討し、その普及・展開を図る試みに取組みました。
活動の経緯は、2022年12月に前述のポールメーカ3社に対して趣旨を説明し、翌年2月にSuMPOを講師に招いて「製品につける環境ラベル」の勉強会を開催しました。そして同年9月~翌年2月にかけて、各社のウォーキングポール1組当たりの製造工程のCO2排出量を算定し、その結果について2月27日に3社合同で記者発表を行いました。地球温暖化対策に同業他社が共同で取組んだことは非常に価値のある取組でした。
支援の結果及び今後の展開等
当初の目的の一つである「製品につける環境ラベル」については、環境評価結果の検証やラベルのデザイン、消費者へのアピール方法など多くの課題が山積したため発表には間に合わず、現在もそれらの課題を解決するべく取組中です。ですが、少しでも早くこのような取組を知ってもらうことや、ポール業界に一石を投じることについては、成果があったと認識しています。引き続き企業にとって価値を生む環境ラベリングも含めて、サステナビリティ情報の作成・開示に関して支援を進めていきます。

担当部署
公益財団法人長野県産業振興機構 グリーンイノベーション推進部
〒380-0928 長野市若里1-18-1(長野県工業技術総合センター3階)
[Tel]026-217-1634 [Fax] 026-226-8838
[Email]green-innv[at]nice-o.or.jp
※[at]は@に置き換えてください
支援を受けて
算定対象の製造工程の中でCO2排出量が多い工程が明らかになり、また、プラスチックや金属など素材のCO2排出量も数値化されたので、取組の優先順位が明らかになりました。中でもCO2排出量が激減するリサイクルアルミの使用など、サーキュラーエコノミーにも貢献するよう活動を進めています。
ポール de アクティブウォーキング研究会代表 木崎秀臣 氏
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