公益財団法人長野県産業振興機構

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世界共通の「幾何公差」を正しく使おう!

活用した補助金・支援制度等

地域センター事業(研究会・セミナー)

企業の現状及び支援の経緯

【幾何公差セミナー講義とグループ討議】

ものづくりにおいて最も重要なのは、品質を確保し、コストを抑えることです。そのためには、設計図面に正確な情報が必要です。「幾何公差」を正しく使うことで、サイズ公差だけでは解消できない図面のあいまいさをなくし、設計者と製造者の認識のズレを排除し、製品の不具合を減少させることができます。幾何公差を読み取れると、形状精度が必要な箇所や測定基準が明確になり、製造方法がわかります。これにより、トータルコストを抑えることができるようになります。
そこで受講者は以下のような方々を対象とし、支援をしました。
●設計:製品の性能を満足できる要求品質・情報を正しく伝える
●営業:お客様の要求を正しく理解する
●生産技術:設計者の意図を自社技術に置き換え製造に正しい情報を伝える
●製造:設計者の意図を正しく理解し加工・製造する
●品質管理:お客様・設計者の意図を保証出来る計測・評価をする

本セミナーは(株)プラーナー、長野県工業技術総合センターと連携して企画しています。

実施した支援内容

令和6年度 幾何公差実践セミナーを6月~9月までの期間、1回/週のペースで12回開催しました。
今年度の講座では、受講者の習熟度のばらつきを改善し、基本の復習を重視した内容を提供しました。初めに初心者講座を導入し、図面の基礎を学び、その後、幾何公差の基礎とその活用方法の座学・演習。更に今年度から3次元測定器の測定計画講座を設けて、以下のステップを学んでいただきました。
●基本動作 ●測定計画策定 ●測定 ●結果のレビュー・結果判断
この講座では、実際の測定動作と幾何公差のための測定ポイントに触れていただきました。
さらに、参加企業様から持ち寄っていただいた実際の図面を、経験豊富な講師と一緒にグループで読み解く実図面実習も行います。
これにより、より実践的な学びを提供し、実務に直結したスキルを習得いただける内容となっています。

【3次元測定器(長野県工業技術総合センター所有)】

企業の現状及び支援の経緯

本セミナーは地域企業への幾何公差の浸透を目的として2008年に開始し、17年間で延べ241名の方に受講いただきました。今年度も12社19名の方が受講されました。多忙な業務をこなしながら12回の参加は大変だったと思いますが、実践的で有意義な内容であったため、日々成長をしながら脱落されることもなく、全員が最後まで受講されました。受講者は実践力と自信を持って企業に戻り、更に活躍されることを期待しております。
アンケート結果などの要望も含めて、高付加価値で国際競争力の高い生産活動一助のとなるように実践性の高いセミナーの企画を継続的に実施します。

担当部署

公益財団法人長野県産業振興機構 諏訪センター

〒392-8601 諏訪市上川1-1644-10(諏訪合同庁舎1階)
[Tel] 0266-53-6000  (内線2664) [Fax] 0266-57-0281
[Email] nice-suwa [at] nice-o.or.jp
※[at]は@に置き換えてください

支援を受けて

◆参加者の声

・実際の図面でのディスカッション、アドバイスはより仕事に直結しての内容のため今後の仕事に役立つと感じました。
・座学では?だった内容も実際の図面を通すことで理解度がましました。
・講座名が「実践」とあるだけあって、グループワーク等の実力を出す機会があったのは良かったです。
・項目ごとに理解度チェックがあり、すぐアウトプットが出来たのはよかったです。また、グループ演習で復習も兼ねて実践出来た点も良かったです。
・本講義を修了しただけではすぐに現場で活かせることは出来ないと思います。しかし、自分の考えを持ち会議や商談時に意見を伝えられる事が出来、成長を感じることができました。

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