長野市には子育て支援サービスはいくつかありますが、利用率は数%と低い状況のようです。その理由を子育て家庭の方々に直接お聞きすると、働き方が多様化しているにも関わらず育児と家事の支援を総合的に提供できる事業所が少ないことが主原因であると判明しました。さらに政府が2024年度から子育て家庭向けの家事支援を制度化する方針を固めたとの報道も合わせると、代表者は「このままでは長野地域の少子化や子育て家庭の他地域への流出が進展してしまう」という危機感を覚えました。そこで仕事と子育ての両立を支援し、お互いの家庭が気軽に交流できる場の提供も合わせたサポート事業を長野市内に立ち上げることにしました。それにより子育て家庭の負担・不安を少しでも軽減し、子育てが楽しいと思える環境を作っていきたいというのが代表者が創業を決意した理由です。代表者は創業にあたり、様々な情報を調査・収集する過程で、ソーシャル・ビジネス創業支援金を知り、活用したいとの相談を受け、支援を実施しました。

当初から代表者の事業に対する想いや創業の意思が強く、本制度の公表直後に伴走支援員が相談をお受けしました。ただし補助金活用は初めてということでしたので面談後、まずは説明会に参加していただき理解を深めてもらいました。また事業計画書作成は電話・メール・Web会議等でアドバイスを行い何度もブラッシュアップをいたしました。書類通過後の面談についても注意点や心構えの他、事前に準備しておくべき情報などをお伝えしました。
採択後は本事業の報告時に必要な書類の作成相談や、事業推進時や報告時の疑問や質問にお答えするなど伴走型の支援をいたしました。加えて現場にも訪問させていただき、今後の事業推進にあたっての意見交換等を行いました。

令和４年10月よりスタッフ３名体制で訪問によるベビーシッター・家事サポート事業を本格的に開始し、顧客も開業３ヶ月で13世帯を獲得できました。任意の会員制ですが、会員登録率・リピート率ともに100%と好評をいただいております。
令和５年４月開設予定の託児・子育て支援施設準備も順調に進んでおり、今後は研修やOJTを通じた人材育成とサービスレベルの向上により、さらなる子育て家庭支援の拡充に繋げていく方向です。