支援活用事例
研削・研磨工具メーカーの挑戦! 高性能切断砥石の開発支援の軌跡
事業者名
株式会社レヂトン
事業内容
研磨、研削、切断工具の製造・販売
事業者データ
- 代表者/山下 禮司
- 所在地/大町市常盤2280-1(本社:東京都新宿区)
- 従業員数/110名
- 連絡先/0261-22-2757
- URL/https://www.resiton.co.jp/
活用した補助金・支援制度等
イノベーション創出事業
企業の現状及び支援の経緯
同社は、「技術と信頼性」を最優先に掲げ、安全な切断砥石(ディスクグラインダーのディスク)をはじめとする研削・研磨工具の製造販売を行っています。また、積極的に新しい製品の研究開発にも取り組んでおり、これらの取り組みが功を奏し、現在では国内においてシェア第1位の実績を築いています。
しかし、近年では、海外メーカーの高性能製品との競争が一段と激しくなっています。この厳しい状況に対応するため、より革新的で高性能な製品の開発が不可欠となりました。そこで、同社は、当機構のサポートを受け、新製品の研究開発を進めることとなりました。
実施した支援内容
- 補助金による支援
当機構の補助金を活用し、試作および評価に必要な資金をサポートしました。 - 材料メーカーとの協働による材料選定
材料メーカーと緊密な連携を取りながら、最適な材料の選定について助言を行いました。 - 2段階の性能向上・商品化
開発計画の策定において、2段階の性能向上と開発を行い、それぞれの段階で商品化を提案しました。 - 中小企業基盤整備機構の経営相談の利用
営業戦略に関して、中小機構の経営相談を活用することを提案し、開発品の円滑な市場提供をサポートしました。 - 協力企業の紹介と連携
製造技術開発においては、協力できる固有技術企業や自動化開発企業を紹介し、連携を強化しました。 - プロジェクト会議の設立
連携企業、地域センター、長野県発明協会などを巻き込んだプロジェクト会議を設立し、様々なアイデアや経験を取り入れながらプロジェクトを推進しました。
支援の結果及び今後の展開等
1年目、他社にはない基本技術を駆使し、1次品を開発したところ、その評価の結果、耐久性で従来品の4.6倍、海外製品の1.6倍を実現し、商品化に成功しました。
2年目以降、更なる性能向上を見込んでいる2次開発品においては、製造技術が複雑であり、各種実験で試行錯誤しながら基本技術を高度化させました。この技術を量産に向けた生産技術へと昇華させるため、プロジェクト会議を通じて、さらに議論を深めています。
来年には、量産を目指しており、目標性能は前述の開発品の1.5倍以上となる、海外の高性能製品をもしのぐ製品化を目指します。
担当部署
公益財団法人長野県産業振興機構 企画連携部
〒380-0928 長野市若里1-18-1(長野県工業技術総合センター3階)
[TEL] 026-227-5803 [FAX] 026-226-8838
[Email] renkei [at] nice-o.or.jp
※[at]は@に置き換えてください
支援を受けて
新製品を開発するにあたって「開発コストの捻出」が企業課題でしたが、本事業のサポートを受けることにより、開発を進めやすい環境を整えることができました。プロジェクト会議の開催では、自社以外の技術者からのアドバイスや議論が活発的で刺激的なものがあり、2次開発品での高性能化の原動力となっています。
技術部長 仁科 貞敬 氏
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