支援活用事例
針の穴をも通す針 ~極細針の開発~
事業者名
株式会社共進
事業内容
自動車部品、医療機器部品の金属加工販売
事業者データ
- 代表者/五味 武嗣
- 所在地/諏訪市中洲4650
- 従業員数/130名
- 連絡先/0266-52-5030
- URL/https://www.kyoshin-h.com
活用した補助金・支援制度等
イノベーション創出事業
企業の現状及び支援の経緯
同社は諏訪市に本社を置く金属加工の会社で、切削・研削技術の他に「カシメ接合」という独自技術も保有しています。「カシメ接合」とは金属の塑性変形を利用して常温で接合を行う加工方法であるため、熱歪や材料変質が無く高精度な部品を製造することが可能です。同社はそれらの加工技術を用いて、自動車、建設機械、医療機器など幅広い分野に製品を供給しています。
同社では2年前、医療・美容分野で求められる極細針の開発に着手しました。シャープペンシルの芯と同じ直径0.5mmの材料から数十μmという極めて細い太さまで加工する必要があり、さらに用途ごとに異なる先端形状を高精度で成形することが求められたため、技術的な難易度は非常に高く、社内の取組みだけでなく、外部の専門機関にも相談しながら開発を進めてきました。
実施した支援内容
極細針は非常に細く、通常の加工方法では量産することが困難だったため、当機構の支援制度を活用し、機械加工、化学加工、電気化学加工、レーザー加工など、さまざまな工法の可能性を検討しました。その後、加工装置の調査や専門家・専門企業との情報交換、試作を繰り返し行い、先端を細く加工する手法を確立することができました。
開発開始から約1年半で、極細針そのものの製作には成功しましたが、次の課題となったのが先端形状の成形でした。顧客の要求がまだ明確でなかったこともあり、開発は難航しましたが、先端を鋭く尖らせる形状、R形状、さらにはそれらの中間形状など、用途に応じた形状を作り分ける方法に取組みました。
支援の結果及び今後の展開等
先端形状については一部に課題は残るものの、形状をある程度コントロールできる段階に到達しました。また、先端の細さについては、最小で6µmまで成形可能な技術を確立しています。さらに開発の過程で、本極細針を必要とする市場が数多く存在することも把握できました。
医療分野では、複数の大学と連携し、商品化を目指せる段階まで開発が進んでおり、現在は試作品を用いたフィールドテストを実施しています。
また、美容分野においても需要が見込まれることが分かっており、今後は関係各社と仕様の調整を進めながら、事業化に向けた取組みを加速していく予定です。
参画機関
複数の大学及び大学病院
担当部署
公益財団法人長野県産業振興機構 企画連携部
〒380-0928 長野市若里1-18-1(長野県工業技術総合センター3階)
[TEL]026-227-5803 [FAX] 026-226-8838
[Email]renkei[at]nice-o.or.jp
※[at]は@に置き換えてください
支援を受けて
極細針は、これまで当社が加工してきた製品とは桁違いに細く、従来の知見だけでは加工が困難でした。そこで長野県産業振興機構のイノベーション創出事業に応募させていただき、採択後は専門家から新たな加工手法の指導を受けて開発を大きく加速させることができました。今後は事業化に向け、販路開拓についても相談していきたいと考えています。
代表取締役社長 五味 武嗣 氏
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